かかりたくない! インフルエンザで辛い思いをしないための対策とは

この「話のネタに!雑学コラム」では、医療や介護に携わる方々が、ふだんのお仕事や患者様・お客様とお話しするときなどに使えるちょっとした小ネタを紹介しています。
今回のテーマは「インフルエンザの予防」です!
まずは基本の予防対策をしっかり行いましょう
日本の冬・新春に特有の乾燥した気候は私たちの体に様々な影響を与えますが、その影響の中で最も重い症状がインフルエンザなどの細菌類による感染症です。
本来、インフルエンザなどの細菌類は渡り鳥など長距離を移動する動物に付着し、それがさらに他の動物に触れたり風によって飛ばされることによって拡がっていくのですが、空気が乾燥していると特に飛散しやすく、人の体内に入って感染してしまうことになります。
インフルエンザは細菌類の中でも特に感染力や毒性が強いことから、体の耐性がじゅうぶんに発達していない子ども、そして反対に耐性が衰えてしまっている60代以上の方は特に注意が必要になります。
インフルエンザに感染しないためには医療機関が推奨する基本的な予防法を実施することが最も大切です。ひとつめは外出時のマスク着用。外からの感染を防ぐと同時に、自らが自覚なく感染している場合に周囲の人に細菌を広げない、といった効果があります。
次に手洗い。インフルエンザは強い感染力をもつ一方、比較的簡単に殺菌・除菌することができます。消毒用アルコールや石鹸を使ってきとんと手洗いをすることで、感染リスクをグッと抑えることができます。
インフルエンザ予防に役立つ食材とは
インフルエンザが体内に入ったとしても、感染力が強くなる前に自分の体に備わっている抵抗力によって排除されることも多いのです。よって、感染したときは例えば体に必要な栄養素が十分に摂れていないなど、体調が優れない状態になっていることも考えられます。
そこで、体の抵抗力をしっかりと備えるための栄養をとることも重要です。主にビタミンとミネラル、さらにムチンといった食物繊維が挙げられます。
ビタミンやミネラルは緑黄色野菜と魚に含まれており、ムチンは水溶性食物繊維の類に含まれています。
細菌類が体の中に入る要因の一つは、鼻やのどにある繊毛が乾燥して細菌類を排出する力が衰えていることです。そこでムチンに含まれている山芋や納豆といった粘り気のある食材や、昆布やワカメなどの海藻類が、のどや鼻の粘膜を元に戻すのに役に立ちます。
湿度に敏感になりましょう
これらの医療機関が推奨している食べものや対策に加え、感染しにくい環境をつくることも大切で、一定以上の湿度を保つとよいでしょう。インフルエンザをはじめ細菌類は、一定以上の湿度では死滅もしくは活動ができない状態になるためです。
湿度を一定に保つためには加湿器があると便利ですが、ない場合には濡れた新聞やタオルを室内に吊るすだけでも湿度を上昇させることができますよ。