夜勤対策にストレッチ!ついでに健康ボディを手に入れよう

病院などの医療施設で働く看護師やドクター、介護施設で働く介護士たちの多くが直面する、夜勤中の眠気問題。人間の体はそもそも昼に起きて夜に寝るということが本能的に染みついている上、日勤とのシフトチェンジがあると体の調整ができず激しい眠気に襲われてしまいます。
眠気対策には、王道のカフェイン摂取や目薬の点眼、洗顔などさまざまな方法がありますが、体を動かすのも非常に効果的なんです。
ただ、病院や介護施設の中を歩いてみようにも照明がなく真っ暗闇でシーンと静かな施設内を歩くのはなかなか不気味なモノ。
そこで、部屋の中でも身体を動かしてできる眠気覚まし法としてオススメなのが、ストレッチです。畳の部屋や、靴を脱いで使えるスペースがある場合を想定しています。
ストレッチはじっくりと長い時間をかけて行うと効果的です。仕事中ではありますが、思い切って20分ほどの時間をかけて試してみましょう(もちろん仕事がたまっていたら、ほどほどに短縮してくださいね!)。
医療・介護の夜勤を助ける眠気覚ましのストレッチ
まずはふくらはぎを伸ばします。ふくらはぎは第二の心臓と呼ばれるほど重要な部位で、全身に血液(酸素)を巡らせるポンプの役割をもっています。ふくらはぎが柔らかくなると体中に酸素が行き渡りやすくなるので、意識がハッキリして眠気にも立ち向かいやすくなります。
座って両足を揃え正面に伸ばしたら、そのまま体を前に倒します。
つま先をめがけて両手を伸ばしますが、このときの注意点が2つ。1つは膝が曲がらないこと。もう1つは「つま先に到達する」ことを目指すあまりに骨盤と背中が丸くならないようにすることです。背中は伸ばし骨盤は据えたまま、腰を支点に体を折るというイメージを持ちましょう。
身体が固くて手が届かない場合は、両手で持ったタオルを足のウラにひっかけるとよいです。
左右交互に30秒ずつ5セット、合計5分間行います。
次は両手を組んで上に伸ばします。
このとき、伸ばしきるあまり呼吸を止めないように気をつけましょう。ゆっくり、深く深呼吸をしながら行います。
伸ばした状態でしばらくしたら、パッと手を放して下ろします。身体が張りつめた状態から手を放すと、強い脱力感によってリラックスし、頭の中がスッキリします。
30秒を3セット、合計1分30秒行います。
次は、肩を伸ばします。
片方の腕を伸ばしたまま胸につけるようにし、それをもう片方の手で押さえます。
このとき、伸ばしたほうの手が下を向かないように、地面と平行くらいの高さをキープしてください。
左右交互に60秒ずつ2セット、合計4分間行います。
次は開脚です。
脚を広げた状態で静止します。上体を倒してつま先めがけて手を伸ばしても構いません。もちろんふくらはぎを伸ばしたときと同様、骨盤が曲がらないようにします。
身体が固くて座れない方は、座布団のようなものを下に敷いて、浅く座りましょう。
脚が開いて伸びきっている状態で5分行います。座ったままテレビを見たり本を読んだり、ローテーブルがあれば事務作業をしながらのストレッチも可能ですね。
意識を集中してストレッチを行うと効果が上がりますが、時間が経つのが長く感じてしまい続けるのが難しい場合もあります。そうした場合はこの「何かをしながら」のストレッチがオススメ。何か他のことをしているうちに時間が経ち、気が付くと身体がほぐれているはずです。
いかがでしたか? ここまで紹介したメニューでだいたい20分ほどになります。
ストレッチは眠気覚ましだけでなく、血行の促進や疲れの軽減、冷え性改善など、健康に大きく寄与します。また、ヨガと同じように体温が上がって発汗し代謝も良くなることから美容にも効果がありますので、夜勤疲れがお肌に出やすいという方は試してみてください。
最近ではワークライフバランスの浸透とともに日勤だけの求人なども増えてきましたが、それでもやはり医療や介護の現場では決して欠かすことのできない夜間対応。仕事も落ち着き、患者や利用者も静かに眠っている時間であれば、単なる眠気覚ましよりもこのストレッチを試してみて、自分の健康や美容に役立ててみませんか?