医療関係者必見!「医は仁術」特別展の見どころ

医は仁術

 

 

こんにちは!
医療・福祉の”熱い”情報発信ステーション「メディウェルギャラクシー」編集長の安部です。

 

 

いま東京・上野の国立科学博物館で「医は仁術」特別展が開催されています。

 

 

医は仁術・上野国立科学博物館

 

 

 

国立科学博物館、TBS、朝日新聞社の共催で、TBSドラマ「JIN –仁-」の主演を務めた大沢たかおさんがスペシャルナビゲーターを務めているイベントです。

 

 

 

コンセプトは、江戸時代における日本医療の起源から、それが現在までどのように発展してきたのか、そしてこれからの最新技術はどんなものがあるのか…という一連の流れを、「医は仁術なり(医は人命を救う博愛の道である)」という格言のもとに、辿っていくというもの。

 

 

展示品数がとても多く、また混雑もあるため、一つひとつをゆっくり観ていると3時間くらいかかってしまうのではないでしょうか。

 

 

古いものでは1600年代の書物などもあり、聞こえたままの英語やオランダ語をカタカナ書きにしているものなど、異文化との交流に悪戦苦闘しながらも知識や技術を吸収しようとしていたんだなあと感じさせられます。

 

 

と、なかなかお目にかかることのできない史料の数々に目を奪われてしまいますが…。

 

 

わたしの個人的な見どころは、現代のさまざまな技術を取り入れた最新医療技術の展示でした!

 

 

いま何かと話題の3Dプリンターを使った臓器モデルの作成

 

人体を立体スキャンし、それを3Dプリンターでモノとして再現することによって、たとえばどこに癌があるのか、それをどのように切除すればよいのか、などのシミュレーションができるというのです。

 

 

まだまだ実際に運用できる施設は限られているようですが、血管の1本まで再現するというその高度な技術力とアイデアを見せられて、胸にぐっとくるような感動を受けました。

 

 

また、特に面白かったのが、「プロジェクションマッピング」を使った体内の可視化です。

 

 

「プロジェクションマッピング」とは、建物や物体などに対して映像を写し出すという、最近エンターテイメントの場などでよく使われている表現手法です。

 

 

それを応用した考えで、3Dプリンターによって再現した人体にプロジェクションマッピングで体内の映像を投射することで、手術の目標、避けなければいけない臓器や骨、血管などを可視化することができるという技術でした。

 

 

そして今日は、神戸大学大学院医学研究科/特命講師 杉本真樹さんの講演がありました。

 

「いのちに触れる最先端医療」をテーマに、約1時間半の、ユーモアを交えた非常に面白い内容の講演でした。

 

 

すでに市販されている技術の応用で、こんなに安価に医療現場のオペレーションを改善できる!

 

 

立体造形の技術で臓器の立体モデルなどをつくり、子どもたちがそれに触ることで「いのちに触れる」ということを体感してもらう!

 

 

などなど。

 

 

公益的な価値の高い取り組みを推進されているお話は、かなり“熱い”内容でした!

 

 

 

 

かつて江戸時代の医師たちが天然痘などの「死の病」に立ち向かい、たゆまぬ努力でその治療法を発見したように、現代の医師や技術者たちも試行錯誤を繰り返しながら困難と闘っています。

 

それを、こうした身近な技術と掛け合わせて魅せてくれたこの特別展。

 

 

医療関係者ならずとも観に行って損はありません!

 

 

 

開催期間は6月15日まで。
公式ホームページはこちら


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