あなたの助けが『トクホ』をつくる! 食品の臨床試験で『トクホ』の製品化を支える株式会社ケイ・エス・オーを取材しました【前編】

トクホを始め、臨床試験モニターの重要性にいち早く気づく

 

 

 

こんにちは。メディウェルギャラクシーの安部です。

 

 

 

皆さんは『トクホ』食品を口にしたことはありますか?最近はCMなどでも、トクホであることを強くアピールした食べ物、飲み物をよく見かけるようになりました。

 

 

トクホとは

トクホ(特定保健用食品)認証マーク(消費者庁ホームページより抜粋)

特定保健用食品(条件付き特定保健用食品を含む。)は、食品の持つ特定の保健の用途を表示して販売される食品です。特定保健用食品として販売するためには、製品ごとに食品の有効性や安全性について審査を受け、表示について国の許可を受ける必要があります。特定保健用食品及び条件付き特定保健用食品には、許可マークが付されています。

消費者庁ホームページ資料より引用)

 

 

 

しかし、メーカーがどれだけ効果があると自負しても、勝手にトクホを名乗っていいわけではありません。

『臨床試験』を実施し、その結果をもって消費者庁から認可を得ることが欠かせないのです。

 

 

 

今回は、この『臨床試験』を実施し、試験結果の統計解析・報告を行う「株式会社ケイ・エス・オー」代表の小森 美加社長にお話を聞きました。

 

 

 

創業時から、臨床試験の必要性が高まる確信はあった

 

トクホを始め、臨床試験モニターの重要性にいち早く気づく

 

 

—新薬の臨床試験(治験)は聞いたことがあるんですが、食品の臨床試験というのは初めて知りました。

 

 

 

小森「認知度は治験と比べるとまだ低いのですが、食品の臨床試験自体はずっと前からあるんです。厚労省の通達や消費者の健康意識の高まりもあって、最近ではだんだんとメジャーになりつつあります。その一番分かりやすい例が、次々と発売されている『トクホ』商品ですね」

 

 

 

—創業は1999年なんですね。比較的若い企業だと思うのですが、この事業を始めようとしたキッカケは何なのでしょうか?

 

 

 

小森「もともと健康食品を扱う企業に勤めていて、この分野に関する知識や経験は多少持っていました。

 

 

 

それまでに新規事業の立ち上げなども経験していたので、直感的に『やろう!』と思い立って・・・。

 

 

 

ただ、そこからはやっぱり大変でした(笑)。創業当時はオフィスに寝泊まりしながら、自分で飛び込み営業や臨床試験のモニター募集をやっていたり。完全にベンチャーですね(笑)。

 

 

 

—そこまで臨床試験に懸けることができたのは・・・?

 

 

 

小森「創業時から臨床試験に対するニーズが高まる確信はあったのですが、それだけではありません。

 

 

 

かつての健康食品の効果を測る試験は、ヒトではなく動物を対象に行うのが主でした。

 

 

 

例えば『がん細胞を抑制する』効果をもつ食品の試験であれば、培養されたがん細胞をマウスに注射して、健康食品を与えながら経過を観察していた・・・

 

 

 

でも、これは前提条件に差がありすぎますよね。動物がOKだったらヒトでもOKと言えるんでしょうか?

 

 

 

ヒトと動物って、免疫構造が全く異なっているんです。さらに、そこに人為的にがん細胞を打って。人間として暮らしていると、ありえない状況ですよね。

 

 

 

そして、食品の効果を確かめるにも、動物では『体調が改善された』とか『痛みが和らいだ』とかの微細な変化を読み取ることができません。

 

 

 

そんな前提の違いがある中で出された試験結果では『本当に安全だと言い切れるモノを提供することはできない!』と感じていました。

 

 

 

より安全で信頼性の高い試験を行うことで、消費者のみなさんに安心して食品を手に取っていただきたい。そういう想いがあったんです」

 

   

03

「勢いで起業してしまいました(笑)」

笑いながら語るその眼差しからは、意志の強さがうかがえた。

 

 

後編へつづく!

 

 

 


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